今回「アド街」で我が故郷神田須田町の紹介で知らないところがないと思っていたが、突然知らない老舗のとんかつ屋がでてきて、ショックを受け、早速訪問しました。幼少より「万世」のジャンボハンバーグと「万惣」のホットケーキで育ち、成人してからは「ボタン」や「伊勢屋」とんかつの「勝漫」「やまや」等に通ったが、まさかこの一角にあるとはおもわなかったです。行ってみてわかったが、小さい店作りでのれんだけの店なので見過ごしてしまいそうでした。中はテーブルが四つほど並んだだけの質素な作りの店内はとんかつ屋というより定食屋の風情。メニューはとんかつ以外にもメンチかつや季節もののかき料理などが何点か並んでいます。注 文したのはひれかつ定食 1,900円。しっかりとした厚みがあるひれ肉を薄目の衣がガッチリと包む「一体感のある」かつ。黄金色をしたその衣、油切りは完璧。部分的に見られる 焦げ色は、揚げた後に再度オーブンで加熱しているのかも、と思わせます。ほんのり中心部分にピンク色が残る火の通し加減は絶妙なので肉も上質のものを使用しているせいか、柔らかく全体的にやさしい味になっています。「勝漫」や「やまや」の男性的なワイルドなかつに比較して、こちらはやさしい女性的な味でこれもまたありなのかと思います。ごはんは普通、白だしに豆腐という味噌汁もごく一般的なものでした。ちょっと驚いたのが食器。まさに昔の銀色の金属の皿を使用しており、これが老舗の味なのでしょう！お客はほとんど常連らしくひとりで仕切っているおばさんといろいろ世間話しながら食べていました。これがまさに下町神田の味です。
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