私が奈良のバー四天王を挙げるとすれば大阪寄りから「チャールストン」「ラルゴ」「コットンクラブ」「ダルウィニー」ですね。25年オーバーのウィスキーを置いており、キチンと他との違いを説明して売れる事がバーとしての実力を測る物差しと判断する私ですが、これらのお店はその条件を満たしていますし大阪の実力派バーと十分互角に渡り合えます。マスターのキャラクターが重複していませんから、気分によってお店を選択する楽しみがありますね。お店は新大宮の飲み屋街中心地から少しばかり離れた場所、しかも階段を登りますので正直立地としては不利な印象。しかし酒飲みの嗅覚は鋭いもんです、訪れたのが週末という事もあって活気に溢れておりました。バックバーに並んだボトル数は四天王の中では一番少ないような、とは言うもののバランスの良い品揃えで少なさを感じさせないのは酒類に関して造詣の深いマスターのなせる業。「花と動物シリーズ」を数種、カウンターにオールドパーの樽を置いているなどウィスキーファンの琴線を刺激するチョイスがそう感じさせるのでしょう。まずは目にとまった「響12」をストレートでオーダー、マスター氏は「これはもう飲まれた事がありますか?」を皮切りに私の好みをさりげなく探ろうと試みてきます。お客がオーダーした物を供すればそれで「俺の仕事は終わり」的ではありません、この点は私が低評価を与えたお店は見習っていただきたい。その他にもマティーニをオーダーされたものの、度数の高さに苦戦しているお客さんに対しては「ロックで作り直しましょうか?」とのフォローをタイミング良く出されておりました。カウンターのお客さん全てに配慮しながらの仕事ぶりは見ていて気持ち良くグラスを傾ける事ができます。そのお陰でオーダーが増えてしまいました、オールドパー樽・リンクウッド・アードベッグスーパーノヴァの4杯飲んでお会計は\4,880、これだけの物を飲んで\5,000アンダーはコスパ高いです。スーパーノヴァはめちゃ旨というお酒ではありませんが、数の少ない限定版。キチンとした仕入れルートを持っていていい関係を築いていないと入手できないです。このお店で見つけたお宝はローズバンクの古酒、40年程度の物でしょうか。2人組の男性客が手にとって眺めておりました、オフィシャルやボトラーズと言った単語を使っていましたから結構ウィスキー通ですね。ウィスキーに詳しいマスターがいるお店には旨いウィスキーを求めるお客が集います。次回訪問時にはお値段合えば是非飲みたいと思いながら気分良く店を後にできました。いつ訪れても期待を裏切らないだろうという安心して飲めるお店です。
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