「渋谷で最もアツい特等席」餃子の王将 渋谷店へ行く時、一番座りたい席がある。カウンター席の一番右端が、私だけの特等席だ。この席は、他のどの席よりも気温が高い。クーラーがガンガンに効いてる王将でも、この席だけは汗だくになる。なぜ、この席は異常に汗をかくのか…、その答えはすぐ側にあった。目の前に広がる夢空間、そう、王将の命とも言うべき餃子焼き器だ。渋谷店の餃子焼き器を担当しているのは、桑原君だ。彼は私の知っている限り、少なくとも5年近くは渋谷店の「命」を守っている。華麗なるヘラさばき、注文を受ける時の中国語、見ていてとても頼りになる。そんな桑原君の後ろ姿を見ながら食べる餃子は、なんとも感慨深いものである。気がつくと、目から汗が。いや、本当に汗だった。私の斜め前には、王将を支える二つの炎が熱く燃え上がっている。このダブルファイヤーも、滝のように流れる汗の源なのだ。中華鍋が二つ、真っ赤に広がる愛を全身で浴びるその姿は、まるでチャーハンを作っているようだ。確かにチャーハンを作っているが。餃子焼き器と中華鍋を見渡せるこの席は、渋谷で最もアツい特等席なのだ。君達も是非、桑原君が心をこめて焼いている餃子を楽しんで欲しい。電車の冷房で、全身から噴き出した滝のような汗が一気に引く時、私の夜は終わる。残るのは、ニンニクの香りだけだ。
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べとちゃん だいきさんの特等席、今度ぜひ使わせてください!
2008/06/12 17:53