「ラ・クッカーニャ(南イタリアン/福島)」 偶然にその存在を知った店で、南イタリア系のイタリアン。南イタリアでは、次々と前菜が出され、次に出されるパスタでディナーが終了となるそうで、アッサジーニと呼ばれる南イタリアの料理の出し方なんだそうだ。えっと言うようなところに店があって、こんなところにイタリアンの店があるとは、それこそお釈迦様でもご存じないかもしれない。とりあえず当日、電話予約して出かけてみることにした。ワインをデカンタでオーダーして、もちろんこの日の目的であるアッサジーニをオーダーしてみる。前菜のみ八皿の構成となっている。メニューは黒板に書かれているものだけなんだけど、アッサジーニ&パスタ以外にもイタリアン定番の肉料理や魚料理も書かれている。 前菜八皿と言われても、ボリュームが判らないので、まずアッサジーニ(2,400円)のみをオーダーして様子を見る。感覚としてはアンティパスタミスト(前菜盛り合わせ)が、タパスのように別皿でどんどん出されるといった感じ。なので、イタリアンの店ではなくてバルにいるのではないかと錯覚したりする。料理の内容はしっかりイタリアンなんだが…。 アッサジーニを食べ終えた後で、まだ少し行けそうだったので、ゴチのアクアパッツァをオーダーする。アッサジーニのボリュームが判ってれば、同時にオーダーかけておけたし、アッサジーニを食べ終えた頃にアクアパッツァが運ばれて来るというような流れも計算できたんだけど、なんと言っても今回が初体験なので、これは仕方ないか…。 肉料理や魚料理のボリュームは、たぶん二人前分くらいになっているので、デートに使うのがいいと思う。もちろん男性ならば、食べきれないことはない。味付けの方はごくオーソドックスで、塩分控えめで、素材の持ち味を生かし、ソースがそっと彩りを添えるといった感じかな。 メンソールは調子に乗ってサザエのスパゲッティをオーダーした。シェフは最初、黒板に書かれているとおりスパゲッティーを用意してたんだけど、気が変わったのかリングイネに替えた。リングイネと言っても幅が5mmくらいありそうなヤツ。南イタリアでは、ロングパスタよりはショートパスタが主流なんだそうで、イカの輪切りのような形をしたその名もカラマリと言うパスタや、ベスビオ火山をイメージしたらせん形のドーナッツみたいなベスビオというパスタを見せてもらった。崩れたファルファッレの様なパスタがあったので聞いてみたら、タコスと言うんだそうだ。言われてみれば、ドライタコスの形をしてる。ちょいと戻るけど、カラマリというのは、イタリア語でイカの意味ね。 昔、イタリア語がわからなくても美味しいイタリア料理を食べるための呪文というのを二つ教えてもらったことがあって、その一つが「すかんぴんからまわり」だった。予想はできると思うけど、スカンピ(手長えび)とカラマリ(イカ)を使った料理が出てくるらしい。メンソールは、試したことがないので、本当に「すかんぴんからまわり」で美味しい料理に出会えるかどうかは知らない。もう一つの呪文だって?。それはまた、別の機会と言うことで…。 さて、シェフは、福島にある『ポパッキオ』でシェフを務めていた方で、南イタリアを旅行した際に、南イタリア料理に魅せられたらしい。アッサジーニをアテとしながらワインをグビグビやるのも良さそうだし、シェフと相談しながら珍しいショートパスタをオーダーしてみるのもいい。カップルで本格的に肉料理や魚料理を食べるという使い方もできる。なかなか、面白い店だと思う。
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